この本のエピローグはパールの講演を筆記したものになっていて、数学的な知識がほとんどなくても読めて、すごく面白いです。
 
因果グラフというパールのアイデアはシンプルで、
因果関係をネットワーク図で表したもので、一つの原因に介入して変化させると、結果に変化をもたらしうるというもの。
 
パールの場合は量的に評価したり、予測したりするのだろうけれど、効果量を数量的に評価しなくても、
自分がやっている仕事で、因果関係がありそうな要素のネットワークを考えるといい。その中での一つの要因に介入したときに、どのように結果に影響があるのか、ある程度、予想することはできると思う。
 
パタンを重ねるということは、良いより結果を起こす確率を上げる傾向性のある要因を重ねていくということだと思います。
 
ランダム比較実験が統計的に因果関係を調べる現在ある唯一の方法らしい。でもこれで調べられることは、一回の実験で一つの要因についてで限られているし、待っていられないです。実践が先行するのだと思います。
 
最近、因果論を学んで、やはり、何かの一つの手立てで必然的に、子どもたちが変わるという主張は自分にはできないと思いが強くなりました。
 
自分は因果関係の哲学では、傾向性主義者です、今のところ。
 
あらゆる授業研究は、介入についての研究と言えるかもしれない。介入することで(広く教材作り、授業のデザインのパタンも含むのだけど)、どのような効果があるのか検討する。
 
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