ここが牧口常三郎全集第5巻p229の注釈で引用されているところです。めっちゃ面白いところ。価値は実在の極限概念とされるのだ。ここで、左右田喜一郎は数学の微積分の極限の思考法を左右田の思想に応用しているのだ。僕はこの考え方を教育学に応用して、教育の極限概念を経験とするのである。
 
牧口は、「価値の概念は実在というが如き認識の極限の概念ではない。」「価値の概念には、之を説明するに用ひラルべき関係といふ概念が其の奥にまだ存在する。関係といふ概念となると、最早物といふ概念と同じ等位にあつて実在といふ概念に包容される。概念はここで極限されてそれ以上は定限されない。」という。
 
カントが理性を用いる勇気を持て!と言ったけど、まさにそういう人なのだ、牧口常三郎は。
 
『文化価値と極限概念』左右田喜一郎p275