読書と言語能力: 言葉の「用法」がもたらす学習効果 (プリミエ・コレクション)
- 作者: 猪原敬介
- 出版社/メーカー: 京都大学学術出版会
- 発売日: 2016/03/30
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
科学的な手続きがあるから、教師の一人の直観とは違って、多くの人が納得できる。学術の方たちは、足枷を嵌めたような慎重な手続きを経て、遠慮がちに分かること、考えられることを述べます。
その一方、クルトレヴィンの話も思い出した。
データがたくさんあればいいってものではないという話。
一つの対象との関わりの中からでも丁寧に関わると分かることがある。
けっこう現場の人の直観が先に進んでいる部分や有利な点もあると思った。
こういうこともあって無藤先生は、折衷的な立場でいいのではないかと言われていたのだと思う。
意図的にやっている教育行為を、同じ子どもたちの関わりの中で、教員は一年間、または数年間、直観している。これって、外側にいる人たちにはやりにくいことだと思う。
例えば、
この本の最新の基礎研究からの実践的な結論に学校図書館の充実があるけれど、もっと大事ことはたぶん子どもたちの手のとれる範囲に十分に本があること。つまり学級図書の充実のほうを本当は優先したほうが効果的だろうと僕は思う(もちろん学校図書館の充実も大切です)。このことをかなり昔から、手にとれる範囲に本があることが大切だとカイさんが指摘していたことを思い出します。