スペンサー

知育・徳育・体育論 (1969年) (世界教育学選集〈50〉)

知育・徳育・体育論 (1969年) (世界教育学選集〈50〉)


全部読んでないけれど、確認。

じつはこの本はバラバラの時期に出された別々の論考を一つにまとめたもの。


第一章の項目は、「どのような知識がもっとも価値があるのか」です。


別に知育・徳育・体育という三育の分類ができるということを主張する本ではないのです。
歴史学的にも論理的にも三育という教育の分類の妥当性はありません。


スペンサーを根拠にする三育論は歴史学的には確実にインチキだということです。そして現実を観察して論理的に考えても、三育論に妥当性はありません。知育のない徳育はないだろうからです。実際、知育のない徳育が成功した例を聞いたことは一度もありません。徳育は知育の中に含まれると考えることができます。徳育が大切ではないということではありません。ただ知育を離れて徳育を論じることは無意味かもしれません。戦時中の教育のように徳目を押しつけるようなやり方は望ましくないです。



イーガンもスペンサーを何回も読み込んだということを見て、スペンサーをしっかり読みたいと思いました。


第一章おもしろそう。
価値から離れて教育はないから。