読書 名作 シェイクスピア物語

シェイクスピア物語 上 (岩波文庫)

シェイクスピア物語 上 (岩波文庫)

シェイクスピアの劇を短く編集して小説化したものです。
この翻訳最近出たらしいけど、
評判どおり、
とてもいい感じの翻訳です。
これにルビがたくさんあるのが、理想。

でも、厨川訳・偕成社文庫
はあまり好きでない感じです。

三つ比較しました。
たしか「赤毛のアン」のアンが「Ann」よりも「Anne 」と名前を認識されるのがいいというのと同じレベルのことだと思いますが、「リア王」の登場人物に姫がいて、その名前の翻訳で気になることがあります。

①「コーデリア姫」安藤訳・岩波文庫、中山訳・ポプラ社
②「コーディーリヤ姫」厨川訳・偕成社文庫

これで、僕は①がいいように思います。
音にしたときに、②はない感じがするのです。
とても呼びづらい。
この時点で厨川訳は微妙な感じがします。


安藤訳・岩波文庫>中山訳・ポプラ社>厨川訳・偕成社文庫
この順番に翻訳の正確さは無視していいなあと思いました。
ただ中山知子さんのシェイクスピアは、翻訳がもちろんいい感じで、しかもラムやラムの翻訳と違って、シェイクスピアの元の話の複雑さを保っていて、それが小説として優れているのが、めちゃくちゃよくて、本当に素晴らしいと思います。「ハムレット」をくれた大学の先輩や、中山知子さん、ラムとラムの翻訳者のおかげで、シェイクスピアのよさを味わうことができてきました。