本 切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話

「本を読み、本を読み返すだけで、革命は可能だ」(74頁)。


「書店や図書館という一見平穏な場が、まさに下手に読めてしまったら発狂してしまうようなものどもがみっしりと詰まった、ほとんど火薬庫か弾薬庫のような恐ろしい場所だと感じるような、そうした感性を鍛えなくてはならない」(30頁)。


「本の出版流通にかかわる人々すべてに言いたい。あなたがたは天使的な仕事に従事しているのだ。このことを忘れてはいけません。誇りを失ってはならない」(62頁)。


「天使とは何か。それは〔……〕「読み得ぬ」ということの距離そのものであり、この無限の距離が解消される「読み得る」ことの、極小のチャンスなのです。邂逅のチャンスであり、遭遇のチャンス〔……〕。読み得ぬはずのものを読むこと、「読む」というチャンスを与えること――これこそが天使的な仕事なのです」(102頁)。

結論として、

「詩も、歌も、ダンスも、楽器も、
日常の挨拶や挙措、表情にいたるまで、
すべてが文学であり、
それらはわれわれの
日常をつねに
変革しつづけている」


こんな言葉がある本らしい。読んでみたい。教養主義