読書感想文について

感想感想文が読書ぎらいをつくるって、僕が子どものころから言われていることだと思う。僕も読書感想文が嫌いでしたけど、たぶんその読書感想文にどのように取り組むかによってだいぶ変わってくると思う。だから一概に読書嫌いを作るとは言えないではないかと考えました。

自分の体験からやそういった言葉を何回か読んで
読書感想文が読書嫌いをつくるって思い込んでいる人がいるんじゃないかなと僕は思いました。でも実際はやり方次第で、そうでもなさそうです。

僕の場合は、
学年で夏休みの宿題で読書感想文が出されてることが多いです。学年で一つなんか感想文を出してくださいみたいな制約があったし、今年度もあるからかもしれない。

クラスではブック・レビューを書く課題を説明文の単元の延長で、毎年どの学年でも取り組んでいます。

夏休み前の学年の話し合いで、読書感想文となると、僕は特に否定する理由もないので、分かりましたとなり、読書感想文が夏休みの宿題になる。そのまま夏休みに突入すると子どもたちは何を書いていいのか分からな子もいるかもしれない。

読書感想文コンクールの内閣総理大臣賞をとった感想文を読んでどんなことが書かれているか考えるというのは、坂内先生や古田先生がされていたことをまねているのですが、それを複数みんなで読み比べて、どんなことが書かれているのか、よい読書感想文の特徴を考えるようにしています。今年度は5つの感想文を読み比べます。個人やグループで考えを出し合って、最後は全体でまとめます。そうすると、アメリカの国語教育の実践者が教えてる優れた読書家のいくつかの読み方というのに合致をしていることを日本の内閣総理大臣賞などを受賞した子たちがやっていることが分かります。そのサンプルの積み重ねは読む事の教育の財産だと思う。

この読み合う段階を丁寧にやると、一応どんなことを書くことができるのか知ることができるので、感想文を書く段階でお家の人に助けてもらう子も多いけれど、どうにか書けているかな、今までは。

リーディング・ワークショップで、普段からどんなことを書けるのか考え書いてきた子たちも、そんな読書感想文は苦でもないかもしれない。読書感想文が嫌いな子もいるだろうけれど、それが原因で読書自体が嫌いになった子は僕が担任した子の知っている範囲ではたぶんいないかな。

読書感想文がどのような意味合いをもってくるかは、
どう読書感想文に取り組むかによるし、その前にどう読書活動してきたのかも、関係があると思う。

ただ読むこと自体がしんどい子たちに読書感想文は辛いと思う。ますます読書が嫌いになってしまうかもしれない。そう考えると、読書感想文という宿題はその子たちにとってリスクが高いかもしれない。

逆をいえば、もともと読書がとても好きだと、読書感想文をうっとおしいと思っても、読書感想文ごときで、読書自体が嫌いになることはないのかもしれないです。

でも
嫌いな子がますます嫌いになっていくというのは、他のことでもあることです。その負のスパイラルからどう抜け出ることができるのか。

読書感想文は読書嫌いをつくるって言うけど、そんな単純に否定できるものではないだろうというのが一番強く思うところです。