- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/06/30
- メディア: 文庫
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読み途中で、ちょっと性的な話題が気になりましたが、
すごくいい話です。でも読んでたら体温が38度5分まで上がってしまった。
本を読みながらでは治らないのかもしれないです。
それとも解熱剤が切れたためか、両方か。とにかく38度5分以上になったら飲む解熱剤また飲みます。
人物を描くの細かくていいなあと思います。あと泣けます。
「わたしは、一緒にいなくても寂しくない相手のこと、友だちって思うけど」212項
この恵美さんの考えに近いのかなあと思います。実際は寂しいこともあるだろうけど、友情ってお互いに自立している人の間に生まれるものだとぼくは思います。
「わたしは『みんな』って嫌いだから。『みんな』が『みんな』でいるうちは、友だちじゃない、絶対に」293項
「みんな」は『くちぶえ番長』でも出てくる。あまりいい意味で使われてないけれど、重松さんの作品のキーワードかもしれないです。みんながクラスが楽しくなるという目標なのに、いろいろな場面で1人のためになぜみんなが犠牲にならないといけないのかとか(そのみんなにはその1人が入らないのか)、みんなのために少数の人を犠牲にするとかそういう考えが出てくる。ひとり1人を大切にするということじゃないと、みんなのためにというのは全体主義になってしまうように思う。ある集団の1人1人全員が楽しくなる道もあるし、それを考えるから人間として成長があると思います。