深く読むというテーマについて今お風呂に入りながら考えたこと

深く読むには一流の学者の読み方のモデルを考えればいいと思ったことを思い出しました。

①まず分析するテキストを精読する。
一字一句おろそかにしないで精読する。研究の歴史が浅いとこれだけで解釈が修正されて論文になっていたことがたしかあったと思います。誤読の修正。

②他のテキストと関連付けて解釈する。

たとえば分析対象のテキストの時間的に前の今まで研究者が読めていなかったテキストが発見されて、それと分析対象のテキストを関連付けて読むことで解釈が修正・刷新されるといったことがあります。あとは翻訳書を原著と関連付けて読むとか、いろいろな視点から関連付けて学者は読んでいます。この時も精読するが力が不可欠です。

探究学習で有名な国際バカロレアのプログラムにあるキーコンセプトという言葉があります。そのコンセプトには探究を深めるための鍵となる言葉がいくつかあるのですが、その一つが「視点」です。この関連付けて読むという読み方はいろいろな視点でテキストを分析する読み方です。これは視点を変えて読むことは読みを深めます。

「ちいちゃんのかげおくり」だったら、どこの国と戦争しているのかという質問が出てきました。ある子は自分が持っている知識からアメリカだろうと推測しました(解釈、仮説を出します)。しかしテキストから理由を明示できません。

指導書にはあまんきみこさんが「ちいちゃんのかげおくり」について書いたエッセイがのっています。これを読むとあまんきみこさんの体験からこの作品が創られたことがわかります。あまんきみこさんが生まれた年と場所、その時の時代情勢から推測すると「ちいちゃんのかげおくり」の戦争は第二次世界大戦の体験があって書かれたものなので、「ちいちゃんのかげおくり」で作者が想定している日本の戦争の相手はアメリカだろうとより確かに推測(解釈)することができると思います。

他にも同じ戦争を扱った本と比べてみても新たな発見(読みの深まり)があるかもしれないです。いろいろできそうです。