結局仕事に行かなかった。

南京大虐殺否定論13のウソ

南京大虐殺否定論13のウソ

本当は岩波新書の本を読みたかったのですが、まさか本屋になく、
上の本の新しい装丁のを少し読みました。

高校生の時に小林よしのりゴーマニズム宣言戦争論はほとんど読んでいます。
その本が引用されていて懐かしく思いましたが、
2章ほど読んで、
理を尽くしてより誠実で信用できるのはリンクの本を書いている人たちだと感想をもちました。例えば岩波新書の『南京事件』で写真の誤用があったことを認めた上で著者はその写真を差し替えているのですが、『レイプオブナンキン』という本についてもそうですが、一部の写真に問題があるから他のすべても信用できないという反論は暴論だと思いました。レオレオニも絵本である一羽だったか、その一羽が悪いからその種類のほかのすべても悪いと判断していけないという主題、メッセージの本があります。そのことを思い出しました。


写真の資料に関しては限られていそうなので、探して見たいです。


一次資料とは歴史学者の解釈や手が入っていない資料のことをさすらしいですが、南京事件にはそれがないという反論もあります。証言も写真も一次資料と言えるものが存在するわけで、その反論は当てはまらないです。ただ証言は記憶違いがあるかもしれないですし、そのまま史実として判断することはできませんが、無視できない資料であるわけです。証言と証言の整合性、そのほかの資料との整合性など考えるべきことがあるとしても、一次資料がそのまま事実を表すわけではないとしても。


写真に戻ると証言もそうだけど、捏造と誤用は意味が全然違います。誤用してもそれがわかったら認めて修正すれば、誠実な態度と言えると思います。捏造する人には最初から真実を曲げようという心があります。まったく意味が違って誤用を認めて修正する学者の仕事を捏造であると扱っていることもどうかと思いました。


上のアマゾンのリンクのレビューで南京事件の資料のすべてが捏造写真であると指摘しています。本当にすべてなんでしょうか。引き続き基本文献と資料を読んで考えていきたいと思います。いくつか読んだ小林よしのりの漫画などの南京事件はなかったとする論は信用できないというのが今のところの自分の結論です。