『国家』第二巻を読了。第二巻の後半はどうしたら国家の守護者を育てられるかと言う教育論だった。子どもの教育は本当の話よりも作り話から先にされるべきだという話があって、会話文からの切り抜きになるけれど「物語によって彼らの魂を造型することのほうを、はるかに多く心がけさせることになるだろう」とあります。ここからある種の物語は国として制限するべきだという話になる。そして、どんな物語がよくて、どんな物語を子どもたちに聞かせていけないかという対話でこの巻は終わります。

「物語によって彼らの魂を造型することのほうを、はるかに多く心がけさせることになるだろう」この部分、確かに
物語の力は大きくて、今の自分の仕事に直結する話で考えさせられてしまった。それに昨今の道徳教育を教科にするなどの問題に繫がってくる対話編でした。

やはり悪影響のある本というのはあるので、どんな本でも教室に置こうとは思わないです。悲しい話ですが、ある小学校で自殺してしまった子は、飛び降り自殺する場面が出てくる漫画を読んでいたらしい。そのことも思い出しました。そういったことの悪影響から守るためのバリアを築くのは良書や教育の役割だとは思うし、そういった方向に流されない知性を育てることが根本だとは思います。でもそういった本を子どもたちの環境から退けるも大切かもしれない。そういった本や情報から自分を守るだけの力を養ってからではないと危険な本もある。もちろん人を自殺に追い込んでいく、それ以前の社会環境の問題もある。