読書 『パイドロス』プラトン

最初は「自分を恋してくれる人がそばにいても、
むしろ自分を恋していない者に身をまかせるべきである、
それは一方の人が狂気であるのに対して、他方は正気 だからだ」という
恋愛論をに対して登場人物の ソクラテスが反論する話らしいということで興味が出て
読んでみましたが、
いろいろな意味で味わい深く驚くべき作品でした。また必ず再読したい。


なぜイエスソクラテスブッダは書き言葉を残さなかったのか。なぜ日蓮プラトンは書き言葉を残したのか。



プラトンは書き言葉を苦労して残したのだけど、書き言葉だけで全部を知ったような気にならないで、自分を戒めるようなことをしていて謙虚な人だと思う。良くも悪くも文字は文字の働きしかしない。文字が集まってできる言葉も言葉の働きしかしない。しかしこの文字のおかげで、いろいろなことを思い出すことができるし、残すこともできる。伝えることもできる。でも文字には限界があって、それは書いた人がいなくなった後にテキストは一人歩きをして、いろいろ誤解されるリスクがある。誤解されるだけと考えれば確かに書き残さないという選択肢もあるのかな。



「自分を恋してくれる人がそばにいても、
むしろ自分を恋していない者に身をまかせるべきである、
それは一方の人が狂気であるのに対して、他方は正気 だからだ」
どちらかというとプラトンソクラテスはこういう結論に導くイメージがあったけれど、実際は違った。
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