これからのまちづくりは、「欲望と消費」ではなく、 「知性と良心」

愛する人の文章
教育の目指すべきところもより見えてきます。
十界論ですね。
===================================================
これからのまちづくりは、「欲望と消費」ではなく、
「知性と良心」
「まちづくり」とかいうと、中心街を作って云々という、巨大都市のミニチュア版を考えてしまうわけですが、どうも、トレンドは、それと違うところにあるかもです。
なぜかというと、巨大都市のミニチュア版を作ったら、それは「しょぼい都会」にしかすぎない。
まあ、「ヤンキー化する社会」で描かれるような、イオンタウンがあれば、あとはいらない、という風潮も指摘されるわけですが、
例えば、直島みたいに、「美術館」を中心としてたまちづくりは、いまや、金沢市青森市という大きさの都市にまで広がってたりしますよね。
サンフランシスコや、ニューヨークも、個人の本屋の復活、アナログのレコード屋さんの復活、そして、スターバックスコーヒーなど、シアトル系の退潮と、サードウェーブコーヒー店(コーヒー豆の生産にも、フェイス・ツー・フェイスでかかわり、チェーン店化しない)の躍進。
またたくまに、一兆円規模になりました。
だから、商店街を、こういう個人商店で復活させるということもだけど。
おそらく、これからのトレンドは、「欲望ー消費」ではなく、「知性と倫理性」ではないかと思います。
サードウェーブの人たちは、環境負荷とか、他を押しのけての競争だとかいうことと違う生き方をしてますね。
しかも、とても賢い。incubationしあってる。
だから、例えば、今、秋山正子さんたちが、東京で作ろうとしているマギーズハウスを中心とするまちづくり。
あれは、イギリスで成功したわけです。
末期のガン患者さんたちのホスピスを中心において、とても、静かで、美しい町を作っていく。
末期のガン患者さんさんが、静かに、人生を考えながら、他者とつながりながら生きていくということは、
それは、一般の人たちにとっても、とても暮しやすい、人生のクオリティを高める町なわけです。
柏の豊四季団地の、地域包括ケアの町づくりは、半年前に、学研のココファン豊四季台などの、民間が入ってきりして、入れ物と事業は、先行きが見えてきました(いい意味で)。
あとは、そのケアを担う人たちが、出てくるかなんです。
直接的には、訪問医療・看護、訪問介護の医師、看護師、ヘルパーさんなんですが、いつも、ここがたりなくて、あちこちでたちぎれになる。
うまくいってるところがあり、仙台市宮城野区国見とかですね。それは、以前から、地域の寄り合いどころで、ヘルパー2級の講座を開き続けてきたわけです。
それによって、直接的には、ヘルパーさんとなる人が増えてきたし、
とともに、職業としてヘルパーにはならなくても、介護の知識をもっている市民を生み出してきたわけです。
つまり、地域の一般住民の市民意識を向上させていく。
例えば、備前片上地区のまちづくりなどもおもしろいですよ。
ここは、愛媛大学の生活保障を学んでいる大学生たちが、ずっとまちづくりにかかわっていて。
もちろん、高齢化のところです。
それで、自主防に目を付けたわけですよ。
自主防災組織ですね。自主防が、しっかりしているところは、中学の全国共通テストの成績がいいのです。
自主防がしっかりしていたら、いわゆる「家庭訪問」しっかりしますよね。火事になったら、どこの家には、足の不自由なおばあちゃんがいるとか、息子夫婦と暮しているけど、お昼は、おばあちゃんだけだ、4時ぐらいには、中学校から孫が帰ってくるとか、そういう、地域リテラシーを、消防団員をはじめとする地域防災にかかわる一般市民が知っていく、自治会で話し合う。
そんななかで、例えば、子どもがいじめられているようだとか、だれが、支えに行こうかとか、そういうことが共有されるわけです。
それで、備前片上では、自主防組織を使って、徹底的に家庭訪問して、行政には防災のイベントとか口実を作って、地域住民交流、地域住民のコミュニティ意識を高める催しをやっていったわけです。
本質的には、住民の意識向上だけど、「防災まちづくり」だからと、消防庁が消防長官賞を出したわけです。
すると、行政とか、県のエラいさんとかが、「まちづくりは片上だ!」とかなるわけです。
高齢者とか、末期ガン患者とかは、あまり
深く物事を考えない人たちの目には、「社会のお荷物」とか思うわけですけど、実は、その周辺には、とても高い知性と良心とが集まってくるのですよ。
こういうことは、グローバル人材育成とか、GCPとかやってたら、まったく見えてこない。それこそグローバル人災育成になっちゃう。
これからの流れは、そこではない。
====================================================