フーコー講義集成12 類似性 神話の創造

フーコー講義集成12

イオニア人アテナイ人だとする伝説を創ったという話のところ。
読んでいて、単一民族神話など、日本の歴史を思い出した。
なぜ他のことを思い出すのか、自分のことを振り返ってみると、
その理由に類似性があることがわかる。
似たようなことがあったと思い出す。
読む時にも類推が行われている。


その類似性とか似ている事って大事なことが多いように思う。
類似があっても差異があって、それも大事だと思う。


また、何かと何かを比べた時の出てくる類似点は、構造であったり、特徴であったりするのですが、その類似点が構成(創造)されたものだという観点も大事だと思う。何かと何かを比べる人自体(目標など)の違いで、見出される類似点が変わってくる。このことを指摘したのが認知科学の多重制約理論というもの。

認知科学では、その特徴や構造がもともとあったもので、それを見出すという静的なモデルが主流だったけれど、今は生成的類推というのが言われるようになったと、類推関係の本か論文に記憶によると書いてあったと思います。それと似ているとも思う。



よく考えたら、フーコーがしている研究も類推によるもの。