フーコー講義集成12 p268
哲学史や政治思想史を学ぶのに、プラトンの『国家』と『法律』は欠かせないとフーコーは言います。その上で、第七書簡と呼ばれるものは、興味深いというところを読んでいます。フーコーが『国家』と『法律』を評価しているところに着目してしまう。フーコーがどうこうというよりも古典として評価が定まった感じなのかもしれないけれど。

大学時代に、今考えると恩師の授業が今も活きていて、その延長にあることが分かります。その授業と比べられないけど、でもそれ以上に有り難かったのは、本に精通している大学の先生が本を紹介してくれたことです。社会科学にも自然科学にもどの分野にも読むべき古典や良書があって、その本を紹介してくれたこと。僕は大学に入るまで、新書を読んだことがないくらいだったので(小説は高校時代にたくさん読んでいました。その中に『ソクラテスの弁明』がなぜだかあった。何で読んだのかと思い出すとそれも本が本を紹介してくれていたからだった)、教えてもらった本をむさぼるように読んだことを思い出します。本を知らない。子どもたちも読むべき本をはじめは、知らない。本と人をつなげることは、考えている以上に重要だと思う。考えている以上に価値があり、いい意味で影響の広がりがあると思います。それは想像を絶するくらい遥か遠くまで届くことだと思う。