Tさん

「人にはいろんな意見があっていい」というのは、
ネルソン・マンデラを代表とするアパルトヘイト検証会議や、
ユーゴにおけるジェノサイドを検証する課程で、
差別とジェノサイドを助長するとされた考えです。
それならば、「ユダヤ人は皆殺し」という意見もOKになります。
そこが、1990年代から、日本の一部保守勢力を中心に、
アパルトヘイト検証会議、ユーゴ戦犯法廷の影響を日本にいれないようにしよう
という流れの中で、
ディベート番組という形で、
テレビにあふれた情報です。
中立、両論併記、どちらの意見も聞こうというのでは、
歴史から抹殺されてきた人たちの意見は、
まったく声にならないということで。
(実際、アパルトヘイト時においては、いろんな事実が、
力のある白人政権によって、でっち上げられました)
ネルソン・マンデラ(と、検証会議の中心だったアルバート・ノーラン)が、基本としたのは、'Take Sides'の原則。
つまり、検証会議においては、常に、少数者、差別された人たち、
貧しい人たちの意見のほうに、より耳を傾けよう、
という考え方が、基本となったのです。

'Take Sides'の原則
歴史から抹殺されてきた人たちの視点。

片側に立つこと。

子どもたちの側に立つしかない。その上で多様な視点から考えること。