"ここでは「文書ファイル」という概念がなくなっています。書きためるだけならテキストファイルでもできます。しかし、テキストファイルやワープロのファイルに書き込まれたアイデアは、否応なしに保存先のファイルに縛られます。ファイルはいくらでも自由に作れますが、書かれた内容はそのファイルに従属しています。そして、開いてみない限り中身に触れることはできません。そこには「ファイルの壁」があるのです。Evernoteのノートでも同じことがいえます。ひとつのアウトラインに書き込まれた断片は、どこにも従属しません。それ故に圧倒的に自由です。それぞれを独立した文章として扱うことも、文章の一要素として扱うこともできます。内容もまた、項目をまたがって移動します。そこに壁はありません。ファイルの壁から解放されることで、文章や思考の断片はアウトラインの中で文字通り温められ、発酵するようになります。アウトラインが発酵槽のような働きをするのです。"

アウトライナーを使うことによって、この文書ファイルという概念がなくなることについて、友岡さんが指摘していた記憶があります。この本を読んで、どんな意味があるのか少し分かりました。


アウトライナーの第一階層を書けそうなことリスト(作文のテリトリー)にするといいかもしれない。