アガペー

本田哲郎
『釜ケ崎と福音―神は貧しく小さくされた者と共に 』を読んだ。
http://www.chugainippoh.co.jp/NEWWEB/n-interviews/Nint/n-d060909.htm

読んだ本によれば、
聖書に出てくる、「愛」と訳しているギリシア語は、
「友愛」と訳される「フィリア」や、
本来の一般的に考えられているような愛、
つまり「エロス」ではない。
それは、「アガペー」という言葉らしい。

アガペー」をいちばん平たくいうと
「大切にする」という意味だ。

人は好き嫌いがある。
人によっては、愛情を感じないこともある。
しかし「アガペー」を行動にうつすということは、
それでも人を大切にするということだ。

とてもシンプルだけど、
アガペー」は人間であるための根本軌道だと思う。
人を大切にしようと決めると力が湧いてくる。

「隣人愛」という言葉は、
聖書の教え全体の要約といわれる。
これは身近な人を愛しなさいということではない。
ちゃんと歴史背景などを考慮して、
文脈で読むと、
支えや協力を必要としている
貧しく小さくされている人の隣人になって、
その人を大切にしなさいという意味になるようだ。