協同学習(チーム学習)3

国会図書館に行って、『「協同」による総合学習の設計』を読みました。この本欲しい…。読み込みたいです。以下メモ。

グループプロジェクト
4つの要素
①探究活動
②相互作用
③関係理解
④内発的動機付け

話し合いの風土づくり
①発言に評価や判定をしない
②発言をくりかえさないで、ほめ、強化する
③教師のコメントの前に、それに対するほかの生徒の意見や感想を求める

ペア・思考共有法
①生徒は、教師の質問(オープンクエッスション)を聞く
②生徒には、自分の答えを考える時間として3分ないし、もう少し多めの時間が与えられる
③生徒は答えについてペアで話し合う。
④最後、自分たちの答えをクラス全体に報告する。教師はカードやハンドサインなど、次の段階にスムーズにいけるように合図を工夫する。

ペアでインタビュー(聞く技能)

話し合いの技能の発達
1、教師主導の話し合い
一、クラス全体での討議
①聞き方②いいかえ③励まし④批判加えない応答⑤課題に集中、実際にやって示す。

二、教師の質問(オープンクエスッション)


4段ロケット法(4つの話し合い技能の実践)

【段階1】簡潔化:グループメンバーで話し合いを5分行う。一人が時間係となり、それぞれのメンバーの話す時間は15秒に制限する。

【段階2】聞き取り:話をさらに5分行う。新しい時間係が選ばれ、今回も発言はひとり15秒以内と決められる。それに加えて、前の人が話し終わってから自分が話すまで必ず3秒またなくてはいけない

【段階3】反復(前の発言者が言ったことを繰り返す):3番目のルールを討議に導入する。発言する人はだれでも、自分の前になされた発言を手短に要約することから始めなくてはいけない

【段階4】全員の貢献:先のルールをすべて適用したうえで、さらにグループの全員が発言しないかぎりは2回目の発言をしてはいけないというルールをつけ加えて討議を進める。


学習課題の設定(デザイン)する際に気をつけること
①グループメンバー全員が容易に参加できる
②その課題は全員に話す機会を与えるものであること
③グループメンバーは協力して選択や決定をしなければならないこと

・話し合いに参加させるには、ペア学習が有効。

グループの編成
☆ランダム(方法の一つ)←だれもが重要なメンバーであるという考えから
☆教師が意図的に選ぶ
次のことを考慮する
①生徒の個人特性…能力、性別、性格など
②議題の性質
③グループの存続期間
☆ペア活動はグループ活動の基礎である


協同的な計画
1、認知的
①予測(生徒が何を学ぶか予測する)
②疑問を出す→解決方法を出す
③思考の方略…疑問を取捨選択 疑問点と資料の関係が適切がチェックする

2、動機的
行動のガイドラインを決める。行動指針をじぶんで決める。

3、社会的側面

☆共同的計画を発展させる基本原理
短期で終了するテーマを与えることから始め、教師にとっても生徒にとっても無理のないペースで実践を進める。計画のいくつか要素を整理・統括することも大切。

計画の仕方の学習
①教室での活動を計画
たとえば、クラスのペットをどのように世話をするか

②情報をどのように見つけるか計画する
たとえば以下の分類で意見をだす
人…例えば家族、他友だち 教師 専門家など
場所…図書館 商店
本…教科書 百科事典
他の資料…地図 写真

③学習活動を計画する

④どんな疑問について学ぶのか計画
「あなたたちは○○についてどんなことを知りたいですか」

☆Qダイヤル(疑問を整理する方法)
「だれができる?」「何ができる?」「どうやってできる?」「だれがするんだろう」「なぜするんだろう」「どこでするんだろう」「だれがするつもり」「なぜそうなるの」「どうしたらそうなるの」9つの疑問文がついた回転盤を使う。

⑤グループがクラス全体に対して立案する計画(お誕生会とか)

協同的計画の諸ポイント
①グループの構成をだれが考えるか
②探求すべき問題点をだれが出すか
③疑問点をサブテーマにするのは誰か
④情報源として教材を与えるのは誰か
⑤役割をわりふるのは誰か
⑥報告のスタイルを誰が計画するか
⑦法億の内容をだれが計画するか

☆子どもの主体的な探求計画や学習は、あくまで教師のねらいのもとに行う。そうしないと放任学習になる。

課題づくりの留意点
①明確であること(何を使うのか・どのような結果が求められているか)
②じくり取り組める課題であること(1時限で1,2個)
③適切な困難度の課題であること
④集団での仕事が明確に理解できる表現を用いること
「グループのだれが指名されても答えられるようにしなさい」
「グループで一つの答えに絞りなさい」
⑤相互協力関係を促す性質を付与する
役割分担、または一人一人違った情報を与えて、組み合わせると解決できる課題

グループプロジェクトの諸段階

段階1 クラス全体でサブテーマを決め、探求グループを編成

ステップ①共通テーマを掲示する。興味を喚起する。
ステップ②クラス全体の協同計画
「このもんだいをもっとよく理解するためにどんなことを調べてみたいですか」疑問点をだす
ステップ③疑問点をサブテーマに分類する
ステップ④関心に応じたグループの編成

段階2 グループでプロジェクトを計画する

グループ計画の形式
・私たちの研究テーマ
・グループのメンバー
・役割分担
・発見したいこと
・私たちの情報供給源

段階3 グループでプロジェクトを実行する
①情報をつきとめる
②情報を組み立て、説明する
③発見したことを統合する

段階4 グループで何を発表するか計画する
①中心となる考えを決める
②おもな考えを発表する(提示方法についてなど)

発表計画のガイドライン
・主要な考えと探求の結論を強調すること
・グループのメンバーすべてが発表に積極的に参加すること
・情報源をクラスの仲間に伝える
・発表時間を決めて計る
・質問する時間を設ける
・発表の際、他のクラスメートもまきこんで、できるかぎりなんらかの役割を果たしてもらう
・設備や材料をきちんと準備して使えるようにする

段階5 グループ単位で発表

段階6 教師と生徒でプロジェクトを評価する