小学生向けの新聞で池田先生がまた子どもたちに連載してくれている。今回は「時間は宝」という話。最近は聖教新聞に池田先生の新しい記事がとても減ってしまいました。池田先生が未来の宝である子どもたちにする話は、本当に胸を打ち抜くものがあります。たまにガーンとやられることの一つです。


ここのエッセンスはクラスの子どもたちにも話してあげようと思います。


聖教新聞の凄いところが、小学生新聞みたいにルビがふってあることです。これでどれだけの人が読めるようになったかは計り知れないです。





ここに打ちながら精読しよう。最初から励ましがすごいね。本当に励ましの大名人です。小学生ではないおいらが励まされます。あと一ヶ月、また全力で戦ってよい良い一年にします。


はじめが終わる仏教の説話のお話。物語はたんなるお話に過ぎない。しかし励ましの心がある者には闇を裂くつるぎとなる。


人生の昼を遊び呆けていた自分は寒苦鳥のようです。残りの人生、「今」「これから」の心で前に進む。




池田先生の文章は子どもに書いている時がいちばん活き活きされていると思います。



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 もうすぐ2013年が始まります。
 私にとって、この一年、新しい、そしてすばらしい語らいがありました。それは、この「きぼう新聞」で、毎月、みなさんんと進めてきた、心と心の対話です。来年も、もっともっと語り合っていきましょう!
 みなさんは、どんな一年でしたか?
 新しい友だちができた人、楽しい思い出がたくさんできた人もいるでしょう。
 なかには、友だちとけんかをしたり、勉強でつまづいたり、つらい思いをした人もいるかもしれません。
 でも、心配いりません。「終わり良ければ、すべて良し」と言う言葉があります。
 終わりが良ければ、その一年を、全部、良い年にすることができ、希望に燃えて、次のへの良いスタートがきれるからです。
 だから、これまでがどうあれ、くよくよせず、「よし、この12月を、がんばろう!」と決意して挑戦すれば、いいんです。
 すべては「今から」「これから」「きょうから」始まるのです。前へ前へ、朗らかに粘り強く進んでいけば、失敗したことだって、次の成功につなげることができる。
 「今」をがんばれば、「過去」さえも光らせ、「未来」をいくらでも開いていける。
 大切なのは、「今は何をする時なのか」と考えて、そおれをやりきることなのです。


 みなさんの中には、「雪山の寒苦鳥」の物語を聞いたり、読んだりした人もいるでしょう。古くから伝わる仏教のお話です。
――昔、インドの雪深い山に、寒苦鳥と呼ばれる鳥が暮らしていました。
 雪山の夜はそれはそれは寒くて、寒苦鳥は「寒くて死にそうだよ」「夜が明けたら、さっそく巣を作ろう」と鳴いていました。
 しかし、夜が明け、お日さまが出ると、あたたかくなり、寒苦鳥は巣を作るという「やるべきこと」を忘れて、遊びを続けてしまいました。すると、また夜になって、寒くて、つらくて鳴きました。
 こうして寒苦鳥は、夜は寒さに苦しみ、昼は遊び続ける日々をくり返しました。そして、とうとう巣を作ることなく、さびしく一生を終えてしまったというのです。


楽しい時間は、なぜか、あっという間にすぎるのに、つらいジカンンはとても長く感じるものです。みなさんも、やらなければならない課題をほったらかしにして、大変な思いをしたことがありませんか。
 私も、夏休みの図工の宿題を忘れたまま新学期をむかえ、苦しい思いをしたことがあります。今でも思い出します。
 人は、だれでも、苦手なことがありあす。やりたくない時も、あるでしょう。
 きらいなことや苦手なことを後回しにするのは、ちょっと楽なように見えます。でも、じつは、後回しにすればするほど、気分が重くなり、めんどうになります。
 巣を作るべき時に作らず、遊んでしまった寒苦鳥のように、後になって苦しまねばなりません。
 勉強や宿題は、するべき時にしてしまえば、後の時間を、伸び伸びをやりたいことに使えます。そのほうが、価値的ではないでしょうか。
 もちろん、遊びや休み時間も必要です。
 「今は勉強だ!」「今は本を読もう!」「今遊ぼう!」「今はゆっくりしよう!」と、時間帯を自分なりに決めて使うことです。そうやって時間を大切にしていけば、楽しい、じゅうじつした時間を、何倍にも増やすことができます。


 そうは言っても、「やりたくないことはできないよ」という人もいるでしょう。
 そんな、みなさんに、きょうは、とっておきの方法を教えましょう!
 それは、自分の夢や目標を紙に書き出すことです。言葉にはふしぎな力があります。書いた言葉が、君を、あなたを、自分の夢や目標に導いてくれるのです。
 最近の研究でも、書くことによって、脳がしげきされ、”がんばろう”という気持ちがわいてくることがわかっています。
 紙に書いたら、題目を唱えましょう。
 日蓮大聖人は「南無妙法蓮華経」は、ライオンがほえるようなものです」とおおせです。題目は、百獣の王・ライオンのおたけびのように、何にも負けない、一番強い力なのです。
 題目を唱えれば、夢や目標を”必ず実現してみせるぞ!”という、師子王の勇気がわいてきます。
 そして決意したら、行動しましょう。
 行動する時にも、できれば、みなさんにためしてほしいことがあります。
 それは、きょうの「勝利メモ」を作ることです。
 むずかしいことではありません。
 まず、きょう一日のあいだに、「やりたいこと」「やらなければいけないこと」を書き出します。それに「順番」と「時間」を決めれば、できあがりです。
 この「勝利メモ」を見れば、「今、何をする時間なのか」が、はっきりします。できたkとには、しるしをつけてください。これを、毎日、くり返します。
 作るのがむずかしかったら、お父さんやお母さんや、未来部担当の方たちに、相談してみてください。だんだん、自分でできるようになります。
 創価学会には、「決めて、祈って、行動する」という「勝利のリズム」があります。みなさんのお父さんやお母さん、先ぱいの人たちも、このリズムで、自分の目標に挑戦し、勝ち超えてきました。
 みなさんも、「決めて、祈って、行動する」を合言葉に、1日また1日、大勝利の青春を歩んでいっていただきたいのです。


 1日24時間は、だれにも平等です。
 しかし、大切に使えば、1日を1週間分にも、1年を10年分にもできる。私は、そう決心して生きてきました。若いころは病弱で、医者から「30歳まで生きられない」と言われ体でした。だからこそ、時間を惜しんで学び、働き、戦いました。
 仏法では、「一日の命は、宇宙の全財宝を集めた以上の宝です」と説かれます。
 時間は命です。かけがえのない宝です。
 時間を大切にする人は、命を大切にする人です。
 命を大切にする人は、平和を築く人です。
 「使命」とは、「命を使う」と書きます。
 だれのために、何のために、時間を使うのか――。
 私は、学会の同士のために、世界を平和にするために、真剣勝負で命を使ってきました。
 そんな私の願いは、みなさんが、じゅうじつした「時間」をつくって、成長してくれることです。みさなんが、勝ったと言える一年一年を前進してくれることです。
 そして、いつの日か、お父さん、お母さんのために、世界の人の幸福と平和に、その大切な「時間」を使って、がんばってほしいです。
 未来に生きるみなさん方のために、私はこれからの「時間」のすべてを使っていく決心です。みなさんのためならば、何も惜しくありません。
 お日さまのしずむ時間が日に日に早くなり、寒さもいよいよ厳しくなってきました。大切な大切な未来部の全員の健康を、私と妻は、毎日毎日、祈りぬいています。
 どうか、一人ももれなく健康・無事故で、楽しいお正月をむかえてください。
 来年も、いっしょに、朗らかに、語らいの時間を使いましょう。
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『希望の大空へ』第8回「時間は宝」