「この読字の意味次元の豊かさは、私たちがすでに蓄えている知識の豊かさによって決まる。子どもたちの発達にとっては重大な、時として悲惨な意味を持つ事実である。語彙が豊富で連想力が豊かな子どもたちは、どんな文章を読んでも、どんな会話をしても、同じ語彙や概念を持たない子どもたちとは相当異なる経験をすることになるのだ。」『プルーストイカ』24項


日本経済史の先生が教えてくれたことに通じている。
考える力って語彙の豊かさのことです。
だから考えさせるよりも概念の理解が上位の目標だと僕は思います。



「僕、よくいろんなところでお話するんですけども、人間ってものを考える時にどうやって考えるか、という話です。人間がものを考える時に、何を使って考えるかというと、日本語使って考えているわけですね、私たちは。頭の中で自分と会話をするわけですよね。日本語で考えるわけですか、日本語の力というのは、すごく大事になってきます。日本語の力というのは一体何かというと語彙量なんですね。語彙力が豊富であればあるほど、考え方は広くなるし、深まります。だから、どれだけ言葉を知っているかによって、人間の考え方の広さと深さに差が出てくるんです。じゃあどうすれば語彙力がついてくるのかというと、読書です。間違いなく読書です。読書とそれからもう一つは、新しい言葉を知るのに最も適切な方法は、詩を読むことですよね。詩というのは言葉をぐっと省略した、いわゆる言いたいことを、一つの言葉に凝縮するわけですから。」「創価学園創価大学創立者」(第1回)『創価教育3号』104項



語彙がなければ例えば抽象的な経済現象を考える以前に認識することすらできません。