「体制への反逆児が、暗殺されたり、抑圧による貧困の中で死んでいったりしたあと、体制は、その人物を偉人として褒めあげることによって、自分の秩序の中に組み込んでしまう。

 カール・マルクスが社会科の教科書にのった時、もはやカール・マルクスではなくなるということだ」

(田川健三『イエスという男』作品社)

僕の恩師が初心に戻りたいときに読む一節。