法華経智慧』を再読。
日蓮の思想、ゲーテの思想、カントの思想、ヘッセの思想、それぞれ奥底で共鳴し合う。


ゲーテの前に学んだ言葉のよさをさらにしみじみ感じるようになりました。
『いつかはゴールに達するという歩き方ではだめだ。
一歩一歩がゴールであり、
一歩が一歩としての価値をもたなくてはだめだ』


こんなふうに一日一日を生きたいです。



「本当の教養は、何らかの目的のためのものではなく、完全なものを目指すすべての努力と同様に、それ自体価値のあるものなのである」(ヘルマン・ヘッセ、岡田朝雄訳)

「体力や、機敏な運動能力や、美しい身体を得るための努力が、金持ちや有名人や権力者になるなどの最終的な目標をもつものではなく、その努力そのものが私たちをより楽しく、幸せな気分にし、自分の体力に対する自身と、自分が健康であるという気持ちをいっそう高めてくれるという価値をもっているように、《教養》すなわち、精神と情緒を完成するための努力もまた、ある限られた目標に向かう難儀な道ではなくて、私たちをよろこばせ励ましながら私たちの意識を拡大し、私たちの生きる能力と幸福になる能力を豊かにすることなのである」

「それゆえ、本当の教養は、本当の体育と同じように、私たちを目的に向かわせる推進力であると同時に目的の実現であり、その努力の途上、私たちはいたるところで目標に到達しており、しかもどこでも休止することがない。つまり、たえず進行している状態、宇宙の運動とともに運動していることであり、宇宙とともに時間を超越した世界に生きることである」


世の中にはジンメルが指摘するような思想が確かにあった。