四箇の格言

Kさん

四箇の格言っていうのは、相手への尊敬と慈悲のあらわれなのです。
たとえば、あなたに、2歳になる子どもがいるとします。あなたは、その子と手をつないで、大きな国道のわきの歩道を歩いていました。そこで、友だちにばったり出くわします。友だちとの井戸端会議のはじまりです。話に夢中になってしまったあなたは、つい、子どもの手を放してしまいます。子どもは、そのすきに、車道へ駆けて行ってしまいました。それを見て、驚いたあなたは、とっさに、どういう行動をとりますか?
わたしなら、声をはりあげ、子どもの名をよび、いちもくさんに駆け寄って、子どもを引き戻します。そして、かんでふくめるように、行為の危険性をうったえます。つまり、叱るわけです。
四箇の格言とは、慈愛ゆえに子どもを叱る親のことばと、一緒です。鎌倉時代の諸宗が、国道に飛び出す2歳児のごとく、していたので、日蓮は、他宗を、かんでふくめるように、端的に、叱りました。わかりやすく、民衆が口ずさみやすいようなフレーズで、諸宗を叱ったのです。もし、すこしでも時と機根がずれていたら、日蓮は、「叱る」というかたち以外の方法をとったことでしょう。激烈な批判は、たまたま生まれたのであって、そのかたちが絶対ではありません。
この、慈愛や尊敬なしで、ただ、他宗をディスるだけの態度をみせる日蓮信徒がいるとしたら、そのひとは、日蓮のことを、なんにも、わかっていないことになります。


大事なことなのでメモ。

ストンとくる尊敬するKさんの認識。
フーコーを思い出します。まず認識。
深い、できるだけ真実に近いが認識がないとはじまらない。