かけ算には順序があるのか

調べてないけれど、かけ算に順序があるというのも、ないというのも、どちらも正解だと思う。どういう前提があるかの違いだけ。


そもそも幾何学幾何学でなくても)は違う前提でも出発できる。前提が違えば結論は変わる。


かけ算は歴史的な産物。



歴史的に調べると、たぶんかけ算の順序はどちらでもいいということが分かるんだと思う。対象をどう見るか、考えるかなど、見方の違い。日本の教科書は一つ分×いくつ分って、意味を限定しているから、具体的な状況場面に対して式の順序が出てきてしまう。僕が読んだ狭い範囲だけど、こういう日本のような説明のしかたをたしかアメリカの算数ではしていないようだった。


かけ算には順序があるのか (岩波科学ライブラリー)

かけ算には順序があるのか (岩波科学ライブラリー)

時間ができたら読んでみたい。レビューを見ると、歴史的にはどちらでも言いと書いてあるけど。たぶん量の見方の違いだから(どういくつずつ増えているのかという見方の違い)、どちらもでもいい。問題場面があって、意味を限定的にするなら、順序ができるというのが僕の予想。
レビューには、算数にマイナスがないみたいに、小学校では方便としてみたいなことも書いてある。そういうのは必要なのか。


かけ算の順序の問題って、漢字の書き順や漢字の正解、不正解の問題とも似ているような気がする。漢字の書き順も歴史的産物。そこから正解、不正解が出てくるだけ。漢字検定の漢字の正答の基準と、小学校の例えばある市の漢字の正答の基準はたしか違う。


かけ算の順序の問題。
一列に3人います。4列あります。全部で何人でしょうだったら、
○○○○
○○○○
○○○○
3人(一つ分の数)×4列(いくつ分・倍)=12人(全部の数)となる。
でも4列(いくつ分・倍)×3人(1つ分の数)=12人(全部の数)と考えることも可能。
だからかけ算の順序はどちらでもいい。
だけど日本の算数では、便宜的に順序があると教えたほうが子どもたちにいいだろうと、かけ算に正しい順序があるかのように教えている。このことにはそれなりに価値があるかもしれない。方便だと思う。
最近、数学の辞典でかけ算のところを読んだのですが、要するにかけ算は同じ数を繰り返し足す計算。結果的に子どもたちがかけ算の意味を理解し、どちらでもいいのだと後々、知識を構成できればいいと思う。