ブッククラブ研究会

午前の部 ブッククラブ 『西の魔女が死んだ

①チェックイン
気づいたこと・感想(大きな紙に可視化)
→「ゲンジさんについてどう思うか?」

話し合いの序盤で登場人物についてどう思うか一人一人順番に話していくのはいいと思いました。その後の話の展開でいろいろな読みが交流していくなかで統合されて自分のゲンジが変わります。




②映画を一部観る

③それぞれの読みを交流する


・タイトルが新しい(今までにないストレートな表現)
他にも死がテーマの児童文学はあるか?

・ゲンジさんがいないとどうなるか?
・作家はなぜゲンジさんを使ったのか?
・どの登場人物に共感して読んだ?
・どの登場人物の視点で読んだ?
付和雷同の傾向が日本人は強いんじゃないか。人にどう見られるか気にしやすい。中国やアメリカにはない。
・他の本や自分とつなげた話→脱線
有元先生がおっしゃるにはアメリカではこのようなパーソナルリーディングが、自分にとってテキストがどういう意味があるかということでたくさんある。少し行き過ぎているところもある。逆言うと日本ではほとんどないということらしいです。たしかに2学期は感想文を書くというねらいの単元で一度しか出てこなかったです。もしかしたら3学期そういった読みを求められることはないのかもしれないです。
・論点があいまいになってきている→主張を一文で言うと?
・日本…目立っちゃいけない風潮。中国にはない。

④パワーバランス(よくしゃべる人、しゃべらない人)からグループ分け。10人から5人、5人に。かなり脱線していたけれどもうグループ分けをしてテキストに戻る。テキストに近いところでまた読みの交流

・おばあちゃんの考え方(世界観)についてどう思う?
・おばあちゃんは本当に魔女?


⑤グループで話し合ったことを全体で共有

本来は①の前にキャラクターマップやシーケンスチャートで話の内容を確認してやるらしい。でも時と場合によってやらないときもある。







午後の部 ブッククラブ研究会

①ブックトーク
トーク」はディスカッションという意味らしい。アメリカでは本の紹介に対して意見交換をするらしい。一人一冊紹介してそれに対して質問したり意見を言ったりしていた。紙に自分の名前・書名・著者・おすすめの理由を一文(ワンセンテンス)で書いたものを後でコピーして共有。


特に印象に残った本


「チャンチエ」中国のお正月のお話。絵本。
「百まいのドレス」これもブッククラブ向けではないかとのこと。
ステップファザーステップ宮部みゆき。ミステリーでもテーマがしっかりあるものはブッククラブに向いているのではないかとアドバイスをいただきました。例えばアガサクリスティ。

深いテーマがある→クオリティトーク(いいディスカッション)自分の人生に+の影響があると、アメリカの人たちは考えるらしい。有元先生からのアドバイス

「花のき村と盗人たち」これも向いているみたいです。これは紹介者から教えてもらったこと。


ここまでのことを総合するともしディスカッションに導こうと思えば意見が対立することが大切なのかなと思いました。そういう作品をブッククラブに向いているのではないかと…。


②模擬授業
質問をしながら読み聞かせ。「大人になれなかった君たちに…」。
三つのビッククエッションから一つを選んでグループで話し合いをしました。実際の授業ではこの二つの活動の間ににキャラクターマップ(人物がしたこと・どんな人物か・関係などを図にまとめる)やお話チャートをつくる学習が入れられたそうです。


・教科書と絵本のテキストが違うことが分かりました。これはスイミーでもそうだと読んだことがある。


・有元先生は質問を解釈読みの問い、クリエイティブリーディングの問い、パーソナルリーディングの問いなど分類しています(こういう分類は勉強になります。質問をする、つなげる、予想するなどのRWの読み方の研究もそうですが名前をつけて分類すると意識して使いやすくなると思います。)。授業者の先生はそれを意識されて質問を絵本の読み聞かせの中や後にされていたと思います。最初のほうが子ども役のバックグラウンドを訪ねる質問をよくされていました。「飢えた経験はありますか」「身の回りにいますか」など。その中で身の回りにはいないけれど、アフリカなど世界にはたくさんいるという話が出てきました。


・教師からの直接の指名と挙手からの指名を混ぜて使うこと。


・「あなただったらどうする?」「なぜ〜?」
もっと質問をメモすればよかったです。


・読み聞かせの時に「なぜ〜?」は使いすぎない(有元先生)
話合いが盛り上がりすぎると話が筋が分からなくなってくるから。


アメリカの読み聞かせは10分から15分くらい。


・金魚蜂(特に話し合いがうまい子たちをモデルに)


・子どもから問いを出させて教師が選ぶ。多数決にするといい質問が選ばれないことがあるから。


フェミニズム。男尊女卑。クリティカルリーディングのお話がありました(有元先生)。これはオリエンタリズムも同じお話だと思いました。学者の読み。


・今回は授業者の先生がビッククエッションを用意されました。
「なぜ最後の一文を入れたか?」
「盗みをしてしまった僕をどう思うか?」
「どうすれば弟は死ななかったでしょうか?」
この三つ+最後に以下の質問。
「『母へ』どんなメッセージがこめられているか?」



有元先生が
ベースにされているブッククラブは
Taffy Raphelの「Book club a literature based curriculum」という本だと教えてもらいました。



広島から学びにこられている先生が二人もいました。刺激を受けます。


④振り返り
基本的に今日の各活動の改善点を振り返りました。