ノート指導  仲里 靖雄先生


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ノートを十分に活用させたい、とする。しかし、そういう「アイデア」だけではだめだということだ。
まずは、ていねいな字でノートを写させる。3日間徹底する。
連絡帳からその指導に入るとする。それを「ノート広場」という掲示場所をつくり、そこで紹介していく。まずは、美しいノート、美しい連絡帳のコピーを広場に持っていく。
次は、黒板に書いた教師の言葉以外の言葉をノートに書けるように指導する。
「写すノート」から「つくるノート」への変換だ。自分の言葉は「青」で書かせるようにする。
授業を5分前に終了し、ノートを持ってこさせる。「青」の部分だけに着目し、「いい!」「すごい!」「すげぇ!」の3段階で評価する。ちょっぴりユーモアを入れておく。

しかし、いきなりそこへ持っていくには無理がある。だから、やはり「連絡帳」の活用だ。連絡帳を書くときに、「自分の言葉」を青で書かせる。例えば、漢字の宿題の横に、「ていねいに書く」と書いたとする。
今度は、そういう連絡帳をノート広場で紹介するってわけだ。連絡帳で練習し、授業にあてはめる。

「今年はノート指導をがんばるぞ!」という思いだけでは必ずこける。国語や算数のノートを40名全員分集め、放課後にコメントを書く…。そんなことをしていてはだめなんだ。疲れて1ヶ月で取り組み終了になるのは目に見えている。
簡単にでき、効果が上がる方法によって、とにかく「長く」続けることが大切だ。そのための緻密さだ。戦略だ。
もし、取り組みの中にアバウトでいいと考えるものがあったとしても、それが行き当たりばったりのアバウトではだめだ。「ここをアバウトにする理由は〜だ」と説明できなくては。そうであれば、そのアバウトは緻密になる。戦略となる。
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