レイシスト

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ウォルト・ディズニーが、人種差別主義者だったのは、
かなり知られてきましたが、その一例を。

このダンボの1シーンですが、
ダンボの悪口をいう、無知で、下品で、意地の悪いカラスたちが話すのは、南部黒人訛りです。

これを聴いたら、当時の人たちは(もちろん、今のアメリカ人も)、
黒人をバカにしているとはっきり聴こえたでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=_v2exWrsGOc

カラスの黒も、おそらく黒人を象徴していると考えられています。

たしかに、「ダンボ」は、1940年代なので、公民権運動の前。
まだ、いろいろな人種差別もあった。

しかし、子どものための、しかも、数年に1本しかつくらない、
ディズニーの劇場用アニメで、
これは、強烈です。

アメリカの、さまざまな人種差別的法律を包括して「ジム・クロウ法」と呼ぶのですが(白人と黒人の結婚は禁止されたとか、白人と黒人は平等だと発言したら6ヶ月の懲役刑だとか)、
ジム・クロウは、この「ダンボ」の映画より、半世紀前ぐらいに、黒人をバカにするミュージカルがたくさん上映され、それを総称して、ミンストレルズというのですが、そのなかで出てくる、愚かな黒人の名前です。

やはり、それは行き過ぎだろうと、どんどん無くなったのですが、
この「ダンボ」では、もろそのミンストレルズそのものの演出となってます。

「ジム・クロウ」と、カラスの英語のクロウとが、明確に掛け詞になってます。
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人は時代の制約から逃れることはできないけれど、ブッダもイエスもそうだと思うけれど心の中に刺さっている差別の矢に意識的になれて、その落とし穴から逃れることできた人が2000年以上前に存在した。こういうウォルトディズニーのことは自分が差別されている側に立つか、または本当に理性的に考えないと分からないことだと思う。エドワードサイードの本を思い出します。