さて日本の教育学界は如何。相変わらずドイツ教育学界の影を追うて進んで居るのに過ぎないといわねばなるまい。学者が教育技術をその研究対象として比較観察をなして批判的研究をなすことをせず、実際教育家が貴重なる自分等の経験を学問化するが出来ず、依然として欧米語の原著を以て学問の唯一淵源と心得て居る。斯くして具体的観念の充実ない虚妄の概念と、抽象概念に達しない盲目的観念との対立のみでは永久に科学的教育学の形成はされまい。

創価教育学体系Ⅳ』p97


「直観なき概念は不毛であり、概念なき直観は盲目である」イマヌエル・カント
このカントの言葉を牧口先生もきっと読んでいる。


さっきデュルケムの言葉とも合せて牧口先生の意図していることがちょっと明確になる。