きょうの猫村さん

きょうの猫村さん』は山之端さんが教えてくれた凄くいいマンガ。最近読んだ中で最もよかった芸術作品の一つです。
猫村さんの心のあり方がステキでとても元気になれた。そしてとても励まされました。「誰だって最初からベテランじゃないのよね。でも目標に向かってうんとがんばったら成長してくのよ。諦めないで何回もチャレンジするのね。」(『きょうの猫村さん』3巻から)

永遠に挑戦する。そして突き抜けます。


======================================
「永遠の幸福」は「永遠の挑戦」のなかに

「無限の完成」へ、前進と進歩を

一、人間の幸福とは何か――。昨日も触れた点だが、これは、トルストイが生涯をかけて研究したテーマである。
 一生涯、求道――名声も、地位も、大文豪としての栄誉も、「道を求める」彼の真剣さを変えなかった。若き日と同じように、彼は「前へ」と進み続けていた。
 亡くなる二年半前、八十歳を前に、彼は日記を書く。「私は生涯の終わりになって生の幸福を悟った」(中村融訳『トルストイ全集18 日記・書簡』河出書房新社)と。
 その「悟り」、到達した幸福観とは何であったか。一つの見方として、トルストイは、幸福は「無限の完成である」とした。
「人間の生活の幸福は彼の目前にある目的の達成にあるのではなくして、最高の、人間には到達し難い目的のために前進してゆくことにある」(同書)と。
 給料が上がれば幸福になる。あの地位を得れば幸福になる。あの人と結婚すれば幸福になる――そう思っても、それだけでは相対的幸福である。時とともに満足できなくなっていくし、変化に左右される。それらが得られなかったら、反対に不幸を感じる。
 トルストイの考える幸福とは、こうした、哲学的に言えば「形而下」の、目先の目的の実現にあるのではない。小さな自分を超えた、「最高の目的」「大いなる理想」に向かって、永遠に前進していく――その「挑戦」の生命に真の「幸福」は輝いている。それがトルストイの求道の結論だったのではないだろうか。
池田大作『「幸福」とは理想への無限の「前進!」』より
創立者の語らいⅣ』に収録
==========================================