再読 プルーストとイカ

プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?

プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?


引用しながら振り返る。


「数十年来の研究によr、子どもが親や好きな人の朗読を聞いて過ごした時間の長さは、数年後の読字レベルを予測するよい判断材料になると確認されている。」126項


「子どもがどのようにして初めて読み方を学ぶかと言えば、魔法や妖精の物語を通して学ぶか、あるいは、チャンスを逃して、失わなくてもよいものを失うかのどちらかに分かれる。」126項


「つまり、音節と単語に含まれている音素も聞き取って、巧みに使うことを覚えていく。この能力が、読字学習の成否を予測する最良の判断材料の一つとなる。」178項


読字のエキスパートとしてファウンタスとピネルが紹介されているページがある。この人たちはリーディング・ワークショップアプローチの代表的な本を書いている。


「語彙は単語解読を容易にするとともにスピードアップするのに役立つ」
当たり前のことだけど、漢字の学習なども読字につながるとても基本的なこと。



「流暢さは速度の問題ではない。子どもが単語について知っている特別な知識―文字、文字パターン、意味、文法的機能、語根、活用語尾など――をすべて、考えて読解する時間がとれるほど速く活用できることを言う。ひとつの単語に関する知識は何であれ、それを速く読むのに役立つのである。
 したがって、流暢さを獲得するポイントは、読むこと――本当の意味で読むこと――と理解することと言える」199項



「ただし、この発達段階にある子どもは時として、単語にしろ、文にしろ、パラグラフにしろ、正しく理解するためにはもう一度読まなければならないと思い知る必要もある。よりよく理解するために(たとえば、誤った解釈を修正したり、より多くの情報を得たりするために)文章を読み直すべき時を知ることは、」「読書モニタリング」201項



「読字のエキスパート、リチャード・ヴァッカはこの推移を、”流暢な解読者”から”戦略的な読み手”への進歩と説明する。彼が言う”戦略的な読み手”とは、『読む前、読んでいるあいだ、読んだ後に予備知識をどのように働かせればよいか、文章のなかで何が重要であるかをどうやって判断するか、情報をどのように合成するか、読んでいるあいだと読んだ後にどうやって推論を導き出すか、どのように質問するか、そして、いかにして自己モニターを行い、読解に欠陥があれば修復するかを知ってる読み手』である」211項


リーディング・ワークショップが目指している読み手の一部とそのまま合致している。


「読解力は、子どものそれまでの読字発達における認知、、言語、情動、社会、指導のあらゆる要素から生まれてくるものであり、プルーストの言う読書に没頭する
”神聖な喜び”によって育まれるのである」212項



「読字初心者にとって最大の発見は、アメリアのように、文字は言語の音と結びついているという概念を徐々に固めていくことにある。」177項



命名、文字と音の対応の認識、音読、語彙のストック、そして読みのストラテジー