『国家』下巻にある8巻を読んで、9巻を読んで読んでいるところです。ちょうど民主制など国家の制度についての対話。二千数百年前に作られたこの本から、現代の出来事についてたくさん思い出すことができますし、このはるか昔の本が今の世界とここ数百年のことを予言しているように思いました。

プラトンは哲学者の王による政治を目指しています。歴史にはたぶんアショーカ大王など哲学者と言えるかもしれない王による善政があったのかもしれない。でもこういう一人の優れた人による政治って後継者の問題がある。そのために『国家』ではその国のリーダーを育てるための教育についてたくさんの対話があるけれど、人が続かないと終わりです。

やはり一人ひとりの人が賢明になっていくことを目指す民主制が一番マシなのかなとまた考えました。


「肝要なことは、われわれ全部が、ひとりひとり各人が、より賢明になることである」(原佑・飯島宗亭「アドラーの書」、『キルゲゴールの講和・遺稿集9』所収)
一人一人が強く賢くなり、団結すれば、上に立つ人間も、威張ったり、不正をしたりできなくなる。平等の関係ができる。

民主制から独裁制に至る道筋を表したところでは、ドイツのヒトラーと日本のことを思い出してしまった…。民主制に踏みとどまりながら、よりよい世界を目指したいです。


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