現実の自己をふりむけば、たわいもないことでくよくよしてしまう。
力もない小さな自分かもしれない。
いつもこんなはずないと思いつつも何もできない自分かもしれない。
だからこそ成長しなければならないのです。
あなたの成長を待っている人がいる。
あなたのやさしさを待っている人がいる。
私はあなたの気づかぬあなたを知っている。
あなたにはあなたにしかできない使命がある。
自らの人生で何に命を使うかを決定することを使命という。
現実という世界には、こんなことがあっていいのだろうか。
こんな人がどうして… なぜ自分がこんなに悩まなくてはいけないのか、
といった思いが交差しているといえる。
しかし、あなたよ、それがあなたの生きている世界の出来事なのだ。
人がどうであろうと、結局あなた自身の問題なのだ。
現実から逃げるのは簡単、時間はあなたの思いに関係なく冷酷に過ぎていく。
あなたよ、私は信じている。あなたの人生に幸があることを。
あなたよだじろくな。あなたよもう泣くまい、もし泣くならば、
友のために、人のため、人生の応援の涙を流そうではないか。
そんなけなげな一途な姿に、友は感じ、人は感じ、あなたを心から信頼する。
あなたの生き方に人は自ら振り返り、ほのぼのとした春を迎えるだろう。
さわやかな青春の風をうけ、あなたは微笑をみせてくれる。
あなたの笑顔に人はあなたのやさしさを感じる。
苦しく、つらい時があるかもしれない。しかし、あなたの笑顔がある限り、
あたたかな世界があることを忘れてはならない。
私はチャップリンがたまらなく好きだ。
チャップリンの生き方にやさしさの厳しさ、苦しさがある。
やさしさとは人知れずつくすことなのだ。
ここにあなたの現実の世界でなさねばならない具体的な事があるのだ。
もみじ舞うさわやかな夕日の時、感傷的になり人恋しくなるかもしれない。
崩れそうになるかもしれない。
あなたよ、断じて負けてはならない。
上記は、友だちに数年前にコピーさせてもらった文章です。おそらく誰かに対する励ましの手紙であり、エマソンの言葉が真理であることを示す名文の一つです。
「私どもの知性と行動の力は愛情とともに強まる。学者は坐って書きものをしようとする、ところが、長年瞑想の生活はつづけてきていても、そのことはただ一ぺんの良い思いつきも美しい表現も与えてくれはしない。そのときは友達に手紙を一本書く必要がある、――そうすれば、たちまちあらゆる方面にやさしい思想が大挙として現れ、選りぬきのことばで装いをこらすものである」(『〈エマソン選集2〉精神について』入江勇起男訳、日本教文社)