大乗非釈迦説

Kさん

三枝充悳氏がいっていました。大乗経典は、「非仏説」なのではなく、「非釈迦説」なのである、と。
たしかに、法華経をふくむ大乗経典は、釈迦が直接説いた教えではありません。後世の弟子の創作です。しかし、かれら後世の弟子たちは、「仏」だったのです。仏が説かなければ、あんな経典はでてきません。仏が、釈尊とは遠くへだたったその時代にふさわしい教えへと、原始仏教をカスタマイズして、脱構築した。それが、大乗経典です。ゆえに、「大乗非仏説」は正確ではなく、「大乗非釈迦説」がほんとうだ、と三枝氏はいいます。
日蓮の教えもそうです。日蓮の名を騙る「偽書」は、たくさんあります。しかし、そのなかには、仏説というにふさわしい内容のものがあります。それらは、日蓮の精神を受け継いだ、後世の仏がつくったのです。
後世に、あらたな仏がでないような教えは、偽物です。釈迦も日蓮も、仏説を説くことができるような真正の弟子が育つ、その因をつくったのです。なのに、どうも僧侶・宗門は、仏を、特別な地位にあるひとびとや、もっといえば、日蓮に限定したがる。とんだ間違いです。

深いですね。
真理は特定の集団のものではない。すべての人に開かれている。