ある先輩がこんなことつぶやいていて心に残っています。


新聞の質問の仕方が変わらないって。
憲法改正に賛成ですか? 反対ですか?
A 第一章の改正に賛成、第二章の改正に反対。



ざっくり賛成か反対かという。
こんな単純ではないのにね。
他のマスコミも変わらなくて、
テレビでこういう質問に対して答えている一般市民の答えを聴くと、
もう雰囲気で答えているだけで、なんのテキストの吟味もなかったりする。


でも吟味するのは時間が必要で。
その時間がこの国の多くの人は奪われていると僕は思う。



そういえば安保法制の時もそうで、
ざっくり全部反対か賛成かって、大雑把すぎると今思う。
憲法から学び直して、30時間くらい法案やら、いろいろな人が言っていること、書いていることを吟味したら、何とも言えない世界が広がっていた。
公明党のやっていることの細かい部分を理解するのに、かなり時間がかかったことを思い出します。わりと最近のことか。


そういえば、最初は安保法制に反対の立場だったけれど、細かいところを理解しているうちによくわからなくなった。反対なのは変わらなかったけれど、そんな単純な反対ではなくなったのでした。


一つの法案、政策を吟味するのにも時間がかかる。
でも、すべての政策について、そんな時間ない。



そういえば、知れば知るほど嫌いになる存在と、知れば知るほど、尊敬の念が深くなっていく存在がある。知れば知るほど、もっと嫌いになって、尊敬の念が深まって行くのだろうけれど、もっと知るための時間とエネルギーが残っていない。