教育政策

無藤隆

国の政策は10パーセント動けばすごい。
 教育政策を見ていると、その5パーセントとか10パーセント程度の変化が生じれば、すごいことだ。全国、全学校、全教員、全生徒が対象だと、その二割が多少変化するだけで大変なことだ。なかなか変わらない。逆に、その程度、変わると、ムードが変わり、目標がはっきりする。
 半分ば以前と同じ。そんなものだ。それでも全体が動く。

無藤さんはめっちゃ冷静で面白い。



リーディング・ワークショップというか、
その中の学級図書を充実させるくらいは、トップダウンでやっちゃえばいいのに。
コストは計算してないから細かいことは分からないけれど、そんなめちゃくちゃ高くはないと思う。
軍事費を増やすくらいなら、本を買った方が日本や世界の未来のためになると思うけど…。

だって子どもたちの起きている時間の多くは学校にいるわけです。
教室にいます。そのたくさんの時間を過ごす教室に本が十分にあることだけで、どれだけ違うか。
これだけですべての問題が解決するとうことではないけれど(解決しない問題は山ほど残る)、
手に届く範囲に十分に本を用意して、
読む時間もある程度確保してあげれば、大きな変化が起きることは間違いないと思う。



無藤さんいうみたいに、ちょっと全体の変化を、環境改善を起こせばいいんだよ。全体が動いて、成功するよ、きっと。
十分に本を置いて(選書もそんなに難しくない。本屋で山積みになっている人気のシリーズ本と岩波少年文庫を置いておけばいい。あとは日本の優れた司書さんたちにまかせればいいよ)、少し読書の時間を毎日確保するように促すだけで、大きく変わると思う。



ぐちゃぐちゃ細かい改善やら研究するより、
根本的な改善をしたほうがよほど、時間やらお金やらエネルギーやらコストが少なくすむと思う。それが賢明だと思います。


十分に本を置いて読書の時間を確保するだけでいい。
シンプルかつ根本的でコストが少ない改善だと僕は思う。


其の中に本と人をつなぐ実践や、教師の関わりの改善などあったほうがいいことはあるけれど、そんなことは根本的な改善に比べたら小さいことだと思う。読む本なんて、子どもたちは自分で見つけていくし、勝手に子どもたち同士で情報交換して本と人を繋ぎ合って行くから大丈夫。


読書だけじゃ学ぶことは決して完成しないけど、
たぶん、勉強が苦手な子たちも、得意な子たちも、ほぼすべての子たちの学力が底上げされると思う。



読むことは教育の中でもけっこう大きなことだと思う。
その読むことの教育の改善が、一部だけ全体でされるだけだけど、かなり大きな変化が時間につれて起きると思う。



選書はその学校の司書の先生にまかせればいいと思う。
学年にクラスが複数ある場合はシリーズを少し分けて、学期ごとに交換してもいいと思うし、シェアーをすることもできると思う。



でも本の管理が大変か。
僕の場合は、ある程度は本がなくなることを覚悟でやっているから。
どの本がどれだけとか、かなりアバウトにしか把握していない。
年度の終わりに少し写真をとって、なくなったものを買い足したりすることはある。