何があっても負けない「大樹」の人に

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 さて、今、世界で、いちばん長生きをしている生き物は何か、知っていますか。
 それは日本の屋久島という島にある、大きな大きな「スギ」の木です。七千二百年という、とても長いあいだ生き続けているそうです。皆さんの、おじいさんのおじいさん、そのまたおじいさんより、ずっと昔から生きているのです。
 どうして長生きなのでしょう。それは「強い」からです。
 どうして強いのでしょう。それは土の中に、深く深く「根」を張っているからです。「根」が浅く小さいと、木は大きくなれません。大きく深い「根」があれば、たくさんの栄養を吸って、ぐんぐん伸びていけます。
 皆さんも同じです。これからはじまる小学校の六年間は「強い人」「立派な人」になるための「根っこ」をつくるときなのです。そのために、しっかり勉強してください。友だちを大切にしてください。本をたくさん読みましょう。食べ物は好ききらいをしないで、じょうぶな体をつくりましょう。


 そして何があっても負けない「大樹の人」に育ってほしいのです。
 私も皆さんの「根っこ」になります。心の栄養をたくさん送ります。「根っこ」は見えません。目には見えなくても、私は、いつも皆さんのそばにいます。「がんばれ!」「がんばれ!」と一生懸命、励ましを送っています。このことを忘れないでください。
 近いうちに、お会いしましょう。その日を楽しみに、楽しみに待っています。
================================================57巻 400項