読書 『授業を変える』

授業を変える: 認知心理学のさらなる挑戦

授業を変える: 認知心理学のさらなる挑戦

  • 作者:国学術研究推進会議,ジョン・ブランスフォード,アン・ブラウン,ロドニー・クッキング,森敏昭,秋田喜代美,National Research Council,John Bransford,Ann L. Brown,Rodney R. Cocking,21世紀の認知心理学を創る会
  • 出版社/メーカー: 北大路書房
  • 発売日: 2002/10/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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高いから一年以上買い渋っていたけれどついに購入して読書。


深い理解が大切だということでユーリアエンゲストロームとか、
昨日読んだ逆向き設計の本とつながりました。



熟達者という概念と
転移という概念が大切だと思いました。
転移とは
例えば一般化した構造的知識、
法則的知識などを他の場面で適用すること。熟達者はこれが上手にできる。


それで思い出したのはフィンランドの教師の話。
多くのフィンランドの教師に教育課題について相談すると「練習が足りないからだね」と返ってくるらしいです。本当かどうか知らないですが…。でもその返答はほとんどの教育課題で本当のことだと思う。このことにつなげて考えたのは、自分の授業の課題はいろいろな文脈で法則的知識を活用する練習が足りないということです。


例えば算数で平行四辺形の性質を知って、平行四辺形を弁別する問題をたくさんやれば、その分、平行四辺形について本質的な理解がより確かにはなるだろうと思う。でもそれだけでじゃあその平行四辺形の性質を使う未知の応用問題を解けと言われて学習者が解けるかというと難しいと思う。自分の授業の課題なんですけど、結局いろいろな文脈で一般化した知識を活用する練習をたくさん積んではじめて、未知の応用問題に対する戦闘能力が準備されると考えたのでした。だからもっといろいろな問題で練習、訓練させないで思考力を試すような発展問題をやってできなくてもしょうがないと思うのです。算数の授業の課題は様々な文脈の算数的問題練習をもっとたくさんやらせることだと思います。それに結局その練習をするためにパフォーマンス課題は大切だと思います。


学習科学ハンドブック

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この本の存在を今知りました、がーん。上記の本は10年以上も前の本なので、最新の知識が気になると思っていたところ。この値段が倍以上!すぐには購入する決意ができないです。