苫野さんは、教育学を「哲学部門」「実証部門」「実践部門」の三つに分類している。この分類なら学習科学の教育デザイン研究は「実証部門と「実践部門」を跨っている。牧口常三郎は、この三つ全部について論じ実践していた。アレグザンダーも建築という領域だけど、この三つ全部について論じ実践していると言っていいと思う。
 
「哲学部門」については、苫野さんと牧口では明らかにしているところや拠り所が違うので、それぞれに意味があって重要だと思う。苫野さんがフッサールで牧口がカント。
 
カントの「現象」と「物自体」という枠組みの中にフッサールはあるので、苫野さんの哲学と牧口の哲学は似ているところもある。それはカントとフッサールの相似、共通点であるのだろうけど。
 
実験とか反証可能性とかそういうもっと限定的な条件よりも、さらにメタで幅のある科学の条件を苫野さんは提示している。そういう意味ではパタン・ランゲージもこの条件なら、科学の仲間になるのかもしれない。