再読 新しき人類を新しき世界を

再読。初版が2002年の本。その時の、今はわからないけど、モスクワ大学総長であり、数学者のサドーブニチィとの対談集。「知識」と「知恵」を結ぶ橋、「自由」と「平等」の両立、「伝統」と「近代化」の調和という教育と社会という次元で、すごく重要な視点の内容について話。
伝統というのは、文化人類学者が研究対象としているような個別の文化と科学や哲学、数学などに代表される普遍性、近代化との調和。個別の文化の多様性と近代化の調和というのは、平和な世界の鍵となる問題。自由と平等、知識と知恵の問題もそう。
対談集はおすすめなのですが、特にこの本はおすすめです。小学校の作文の授業でも相手意識というような重要な要素で、相手意識によって表現は、変わります。日蓮もそうだけど、相手によって伝える内容も表現も変えます。池田先生もそうで、創価学会の内部に向けたものと(これもその場と相手によって変わります)、こういう対談集では、共通するものもありますが、だいぶ語り口や内容が違います。池田先生の書いたものは、牧口常三郎の残したものと同じで創価学会だけのものではない、人類の宝物だと思っています。
 
https://www.amazon.co.jp/新しき人類を新しき世界を-池田-大作/dp/4267016380/