左右田に牧口は影響を受けているけど、最終的には鋭く思想的には対立しているところがあるようです(別のことについて論じているわけだから、対立しているわけではないか)。

左右田はカント哲学の「内在的にして而かも超越論的」で経験によらない(内在的とあるから矛盾しているように思うけど)価値から演繹するのに対して、牧口は、超越論的なところから降りて、経験から出発して帰納法で科学的に教育を考えていくという立場を強調した。

どちらも必要な人間の思考法だと思います。左右田も帰納法がいらないというわけではないし、牧口は教育学という状況においてという話で、牧口も演繹的に教育哲学を考えている部分もあるから、一方を排斥しているわけでもない。教育学を科学として説明するときに、牧口は経験による帰納法を用いるという立場だということ。