評判が良かったので、新学習指導要領を読む前にこの本を読んで見ました。
かゆいところまで手が届く内容。情報がコンパクトにまとまっていて良かったです。新学習指導要領について背景からよく分かりました。

鍵となる概念(キーコセンプト)とかオーセンティックな学習とか『理解をもたらすカリキュラム設計』のウィギンズたちが提唱したものだと思うけれど、参考文献になかったのが気になった。でもブルーナーなどがもっと前から論じていることとたいして変わらないから、概念だけ本に用いたのかな。


有意味学習は、既知から未知へというヘルバルトの類化理論とほとんど内容が変わらない。その効用もヘルバルトたちが指摘していたことに重なる。ヘルバルトは200年前くらいの人だけど。ヘルバルトはこの本に登場しなかったけれど、ヘルバルトと同時時代のペスタロッチは登場してました。


ヘルバルトなどとこの本の間に心理学の実験証明があって、そのことを紹介してたり、どんなことがそのオーセンティックな学習や有意味学習で大事なのか整理してあったり、遠くの本屋まで行って手に入れて読んだのですが、よかったです。

大学や高校の授業課題から出てきたものだとは聞いていたけど、「アクティブラーニング」は日本産の概念だったのか。「練り上げ」と同じで警戒したい。アクティブラーニングは特定の指導方法ではない。





日本の算数の問題は単純すぎるって(現実は複雑なのに)。
答えを求めるのに、必要な数字しか出てこない。
アメリカのスーザンらの授業は、違う。そこともリンクして面白かった。

新学習指導要領の教員免許講習と比較にならないくらい良かった。コストもこの本を読む方が少ない。



「資質・能力」と学びのメカニズム

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