「平和と文化は一体です。
文化国家や平和国家になれるし、平和国家は文化国家になれる。
争いが多くなったとき、文化はすさみ、地獄の国家の方向に進んでしまう。」『青春対話』池田大作
イーガンも読み直しているけど、現代思想を学ぶを脱構築だなんだと単純な2項対立な見方が批判されているけど(これはこれでとても重要)、こういう見方が役立つこともある。イーガンは、対概念という認知的道具として、2項対立概念のポジティブな見方も紹介している。ここが新鮮だった。2項対立な見方に対してネガティブに疑ってみることがデフォルトとなっていたから。今もネガティブな見方は、変わらないけど、ポジティブな認知的道具の面もはっきりと考えられるようなった、イーガンのおかげで。これはメタナラティブについてもそう。どちらもネガティブな認識を大きく歪めるところもあるから気をつけないと行けないけど。
 この「青春対話」は、文化と野蛮という対立構図で話が進められている。野蛮のレッテルを簡単に貼ってしまうことは戒められなければならないけど(文化と野蛮は多かれ少なかれどの人にも社会にもみられるものだと思う)、文化とは、やはり、科学などの発展、経済などの問題、法の整備なども含めて最終的には幸せに仲良くできるということだと思う(考えたくないと何度も思うけど、大変な状況があることも知っている。僕の恩師の一人がいなくなってしまい、前よりも考えなくなってしまった。その人は、弱くさせられてしまっている人の側に立って、行動し続けていた。僕は自分が無慈悲だと思うけど、そこをなんとか勇気を少しでも出していけるように祈っている。)。
これは軌道(方向)の問題だとも考えられる。文化の軌道がある。それは平和の軌道でもある。僕は、知識や知恵、芸術など、人間の文化が花開いていくことで、より平和な世界に近づいていけると信じている。その反対は、人を不幸にする、争いと地獄の野蛮の軌道である。
科学もそうだけど、そういった無知に抵抗するもの。
テクノロジー(技術)の力も信じている。オタクのテクノロジーが世界が救うというテーマでホヨバースはゲームを作っているけど、オタクのテクノロジーが力となってくれるに違いない。
またムロディナウの感情本に戻るけど、人間の愛や慈悲の情動も大きな力となる。そういう決意で強く生きている、また生き抜いたロールモデルはたくさんいるのである。