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Classrooms That Work: They Can All Read and Write (6th Edition)

Classrooms That Work: They Can All Read and Write (6th Edition)

p17にブック・ウィスパーという本の実践が紹介されている。
一年間に40冊本を読むことを求めるというもの。
40冊にチャレンジという読書記録の表。読み終わった本のタイトルはページによって色分けして書くというもの。これはこれで悪くなかったけれど(色で、ページ数の少ない本を多く読んでいるなど、一目で分かる。ページ数の目標設定に繋がる読書記録)


The Book Whisperer: Awakening the Inner Reader in Every Child (English Edition)

The Book Whisperer: Awakening the Inner Reader in Every Child (English Edition)



アトウェルの教室はまた違ったデザインの読書記録用紙を使っている。読んだすべての本のタイトルを書く。著者名、ジャンル、読み終えた日、途中で読むのをやめた日、評価(10点満点)を書く欄があり、自分が読み手としてどんな読み手なのか、また違った視点で振り返ることができるようになっている。どんなシリーズや作家、本が自分に合っているのか、また苦手なジャンルなど自分の振り返ることができる。


読書記録のデザインもねらいや相手次第だと思いますが、アトウェルの実践のほうが自立した読み手を育てるという目的から数段深いのではないかなということを思います。今年度はアトウェルの読書用紙のデザインからジャンルを抜いたものを使っています。記録がいまいち続いていない子もいますが、よいデザインの読書記録の用紙だと思います。



ファシリテーションの本も少し続きを読んだのだけど、この本を読み始めた。やはり僕は読書教育について学ぶことが好きなのだ。こっちが優先なのだ。




このアーリントンの本、参考文献にアトウェルの本とフランクスミスの本が一冊もない。それが興味深い。



僕の予想ではアトウェルやフランクスミスのほうが理論的にも実践的にも深くて具体的な感じする。アーリントンのほうが、たくさん研究論文に支えられて、本当に外してはいけないポイントは外していないけれど、実践は深みがあまりなさそうというのが読んで比較する前の予想。アーリントンも読みたいという気持ちが強いので、がんばって読んでみる。一段落ずつ読む。


p2、3
 1994年に第一版を出版。この本の副題にすべての子たちが読めるようになる、書けるようになるとあって、それは広く受けいられなかったし、2014年にそのみんなができるというのが期待されるようになってきたが、それまで、そのみんなが読み書きできるようになるということを達成することはできなかった。ファースト・リーディングという新政策は失敗だったって。
 で、そのファースト・リーディングというのが、初等教育での排他的なフォニックス教育で、子どもが読んでいるものは、教えられたフォニックスの原理によってコントロールされた言葉による高度な解読のテキストだった。ファーストリーディングはスクリプト化されていて、それからはみ出ることを教師は恐れていたらしい。
 この新政策は失敗して、たくさんの子たちが取り残されてしまった。そう結論づけるいろいろなものがあって、小学校四年生の34%が平均的な読みのレベルに達してしない(2010年)。
 このファーストリーディングが失敗だったのは事実こういう側面があったという。フォニックスやすらすら読める(音読できる)こと(フォニックスを低学年でマスターするために、ボキャブラリーやテキストの理解の教育は高学年まで残されていた)に偏っていたこと。
 読むことが困難な子に共通することは、ボキャブラリーの知識の量の低さ。
 インストラクションの最も効果的で基本的な原則は、生徒の必要に合わせることだ。でもその政策で書いてあること(スクリプト)から逸脱することができなかった。
 その例で、caribbeanという単語を読む前に紹介したら、生徒が「caribbean」ってどこですかと質問したらしい。それで教師は地図を出してカリブ海の位置を示した。それで、Heと書いてあって、教師のなのか生徒なのか分からないけれど、低い評価を受けたとのこと。そのスクリプトにカリブが地図のどこに位置するのか書いていないからというのが理由のようです。
 リーディング・ファーストが失敗したのに驚くべきではないという。リーディング・ファーストは働かなかった。しかし、低学年でのフォニックス重視の教育は効果があるし、何がよく働くか私たちは知っているという。それがその先の話。



結局これって、アトウェルやフランクスミスの理論や実践と全然違うことをして失敗したってことじゃない?
認知科学の知見によると文字を音にする能力は後天的に身に付くものらしいから、文字をすらすら音声化するための練習には意味があって(実際に声に出すという意味でも、頭の中だけで音声化、イメージするという意味でも)、それ以上の意味はないという認識で間違いないように思う。でも朗読はまた別か。


効果的なクラスルームにはどのような特徴があるのか。p3〜
・最も効果的なクラスルームは、バランスのとれはたくさんの量の理解のためのインストラクションを供給している。
・最も効果的なクラスルームの子どもたちは、たくさんの読み書きをする。
読み書きの量は、子どもたちがどうやって読み手や書き手として熟達していくのかということに直接関連している。
・理科と社会科は読み書きを統合して教えられる。
不幸なことに、いくつかのアメリカの学校では基礎に集中するために、理科と社会科とカリキュラムから除外したらしい。これは失敗例。
・意味は中心で、教師はハイレベルなシンキングスキルを強調する。
・スキルとストラテジーは明確に教えられ、子どもたちは読み書きの間にそれを使うためにコーチされる。
・教師は様々な提供されたインストラクションのフォーマットを使う。
・様々に広くマテリアルが使われる。
・クラスルームはよくマネージされ、高いレベルのエンゲイジメントがある。


具体的にどうしていくのかという
次がチャプター2 自立した読みを創ること


ざあっと見るといくつか指針が得られる。
アーリントンは具体的に数値目標を示しているのがいいと思う。それは絶対ではないけれど参考になる。
ざあっとこのチャプターを読んで精読する。
・毎日の読み聞かせ
・毎日の読む時間(少なくとも20分以上)
これは僕もできるだけ20分以上本を読む時間を確保できるようにしています。行事などによっては確保できない日もあるけれど、できるだけ。
・幅広いたくさんの読み物を蓄積
・カンファレンス
・共有


これがおおまか内容。うー得るものが少なそう…。


チャプター3はリテラシーの基礎(基盤/土台)を構築する。
読み書きの土台を作るところ。
phonemic awareness
これは確かリーパーさんのワークショップで教えてもらった記憶がある。

これは家にあるはず。
アメリカの小学校ではこうやって英語を教えている―英語が話せない子どものための英語習得プログラムライミング編 」
この本だ。フォネミック・アウェアネスについて詳説している本。耳から鍛えるというやつ。文字を音声化のに、言葉を学ぶのに、幼稚園とか、小学校の低学年とか、また大事なことがあるのだと思う。


・なぜ読み書きするのか。
・知識とボキャブラリーのバックグラウンド
・prinnto concepts
・フォネミック・アフェアネス
・some concrete words
・some letter names and sounds
・desire to learn to read

チャプター4が音読(フルーエンシー)
音読も大切。特に低学年のうちは教科書+自分で選んだ本を音読してくるなどの宿題を家庭と連携する必要があるかもしれない。ある程度すらすら読めるようになってからかな、黙読が中心となってくるのは。


Fast Start: Getting Ready to Read: A Research-Based, Send-Home Literacy Program With 60 Reproducible Poems and Activities That Ensure Reading Success for Every Child

Fast Start: Getting Ready to Read: A Research-Based, Send-Home Literacy Program With 60 Reproducible Poems and Activities That Ensure Reading Success for Every Child


なぜ音読するのかと言えば、この本で紹介されている本の著者に、
グッバイラウンドロビンという本がある。これはいろいろな音読の手法に関する本だった。
特に低学年は音読に配慮しないと。
今年度の子たちは音読が困難な子はいないかな。ただまだすらすらと言えない感じがする子もいるから。少し音読の活動を増やしてもいいかもしれない。



少し先読みして気になるのが、読み聴かせを毎日するべきだという話。カルキンズも同じ結論。しかしアトウェルのインザミドルには読み聞かせをしている気配がほとんどない。生徒のモデルとなる作品を読んで紹介したという一節はあったような気がする。このへんの違いも気になるところ。



この本、リーディングワークショップ系の有名人たちの本がない、参考文献のところに。
似ているけれど、微妙に考え方や実践が対立しているところがあるのかもしれない。


この本、あまり具体的なところを知ることができなさそう。詳しく知りたければ、そのトピックの本を参照することか。



ちょっと思ったのはこういうシンキングツール重視の浅い感じの実践をアトウェルは批判しているのかもしれない。これなら、アトウェルやアトウェルの学校の先生の取り組みのほうが深みがあるし効果を期待できそう。


チャプター7の理解のところで推薦されているのは、
ストーリーマップとビーチボールというシンキングツール。


所詮、どれも一つの方法か。使えるものを目的や状況に合わせて使うだけか。



またファシリテーションの本に戻ろう。
フランクスミスは読む前からなんとかく予想がつく内容だし、理解してもそれほど自分の実践が変わることもなさそうだから後回し。でもリーディング・ウィズアウト・ナンセンスだけは読んでおきたい。夏休みの課題にでもしよう。



テスト勉強しなきゃ。ただいま13時45分。もうこの本を7割くらい見切った。これ以上読む必要なさそう。でもまたいつか読もう。読み書き教育の要点をざくっとつかめる本というところか。



あまりにもインザミドルが素晴らしかったという思いが強くなった。
再読して、実践の改善に繋げたい。


インザミドルの参考文献にあったダニエルズやステファニーたちが書いた本を読もう。明日の午前はそれにしよう。やはりファシリテーションの本も読んでおきたいけれど、そっちが優先。