今日は今年度指導の先生に授業を見てもらうことになってはじめての日でした。


「こういう授業は見たことがない」といわれて逆にびっくりしました。
そんなに変なことはやっていないつもりでしたが…。


指導の先生には嫌な人もいると聞いているので、とても親身にアドバイスをしてくださるいい方でよかった。トルストイがいうようにたしかに他人の眼を通さないと自分の欠点はわからないものです。アドバイスの中にはたしかに思うところがたくさんありました。さっそく明日から改善してみせる。



「教え込みはだめ」といわれているという話。

教え込みがやはり悪になっていることを思いました。
こういうのをデューイは批判したのでした。
デューイは過度の進歩主義の教育も系統学習の伝統的教育も両方の問題点を著書で指摘していました。彼は経験の質が問題だといっています。


問題解決が哲学というのも他の方から聞いた話。
方法レベルのことを吟味するのが哲学だと思うな…。それをドグマというのだと思います。


「教え込みは悪」「問題解決は善」というように
二項対立になっている多くの偉い立場の方に自分がやりたい授業をやるのはよくないということを悟りました。その方が望んでいる展開に適応した授業をすることです。


僕はわざと典型的な問題解決授業を基本的にはしていません。




典型的な問題解決授業をすればほぼ確実に学び残しが出ると考えます。


①問題把握
ここは教師の腕の見せ所かもしれない。半具体物や具体物、ICTなどを使って分かり易く問題を理解させる工夫ができるかもしれない。まず問題を理解できなくてつまずく子が出る可能性がある。


②自力解決
前に習ったことを使って自力解決。
問題によりますがここでたぶん今の僕のクラスの子たちなら半分くらいの子が解決できないと思います。


③学び合い(全体の練り上げ)
ここのよくできる子どもの発表の説明で分かる子は、
前の自力解決で理解できてない子のよくて半分だと思います。



④まとめ(ふりかえり)

ここでまとめてもまだ分からない子が残ると考えられます。ここではただ聞いてうつしているだけだから分からない子がいることを看取ることができないです。


⑤確かめ問題(全体)
子どもの全体の説明の段階で理解できていないので、
ここでもやはりわからない子がのこる。


そして次の授業

①問題把握
②自力解決
しかし前の既習事項が理解できていない子+さらに分からない子が出てくる。
③学び合い(全体)
ここでも分からない子がのこる。
④まとめ
ここでも聞いてうつしているだけだから誰が理解できていないのか分からない。書いているだけで理解できていない子が残る。
⑤確かめ問題(全体)
同じことの繰り返し。学び残しが増えることにより算数の概念を学び残す児童がより増えていくことを考えられます。



たぶん塾と家庭のフォローでなんとかなっているのかもしれない。



全員に課す説明のパフォーマンステストがないのが根本的な問題だと思う。
そこで教員も子どもも算数の概念や計算のしかたなどの理解がはじめてわかる。
自力解決の段階でつまずいている子がその後理解できたかを確かめるのにパフォーマンステストをするしか方法が思いつかないです。全体の学びあいの発表って一部の子のテストにしかなっていない。



説明を聞いてまとめるだけじゃ分からない子は分からないです。
説明させない、あの教科書の確認問題にも欠陥があって必ず漏れると思います。
確実に説明のパフォーマンステストよりも確認問題は子どものつまづいている課題を看取れないです。あの後に一斉にパフォーマンステストをさせれば実体がぼろぼろわかると思います。わかってねーなーって。そこが出発なのかもしれない。そこからどう指導を改善するか、環境改善するのか。



授業内でパフォーマンステストさせて、そこで分かったことから地道に修正していくしかないと思います。



パフォーマンステスト2本(残念ながら教え込んでいるだけはないのです。それは問題の把握のところからそうです)のあとの確認問題は5分くらいで全員全問正解していました。少し時間がオーバーしてしまったのですが、今のパフォーマンステストを軸にする方向に手ごたえを感じています。


僕は全体の学び合いを否定しません。でもそれがいつも必要かというと首をかしげてしまいます。オープンエンドな算数の問題でたくさん考えが出るような場面じゃないとあまり効果的ではないと僕は思います。それは全員の課題でないといけないです。しかしそういう課題が教科書にどれだけあるか…。


そういうことを思っているけれど、どんなところでもその問題解決の授業ができるように仕込まないといけないと思った。無駄なところで摩擦を起こしたくないのでやるしかない。それが子どもたちにも自分にもいいことだと思います。


全体で共有するには全体で共有する必要性があります。それがどの問題にもあるのかどうか…。




自力解決で解決できない子が出てくることは当然のことだと思う。しかしもう一度説明させてテストしないと本当に理解したのか分かりません。



全体で練り上げてまとめて終わっちゃう。説明させない確認問題レベルの問題で終わっちゃう。両方とも根本的に問題があると思う…。



説明のパフォーマンステストが抜けていることにものすごい違和感があるのか…。自分のことがよく分かりました。